「平均余命」と「簡易生命表」で労働能力喪失期間を割り出す

   

交通事故によって後遺障害を負ってしまったとなれば、以前のようにお金を稼ぐことができなくなってしまうこともあります。このお金を稼ぐことができない期間を「労働能力喪失期間」といい、これは逸失利益(本来得られるはずが得られなくなったことによる不利益のこと)として、損害賠償請求時に非常に重要な要素となっているのです。そして、この労働能力喪失期間は、簡易生命表と平均余命によって割り出すことができます。今回は、労働能力喪失期間を割り出すための、簡易生命表と平均余命について詳しくご説明します。

 平均寿命と平均余命は違う

まず、勘違いしてはいけないのが、平均寿命と平均余命は違うということ。

平均寿命という言葉は、よく耳にする方も多いのではないでしょうか?平均寿命とは、死に至るまでの平均的な年齢のことを指しています。これに対して平均余命は、今まで生きてきた年齢によって変動するもので、あと何年生きるのが平均かを指すものです。

たとえば、0歳の人の平均余命はそのまま平均寿命となりますが、30年生きてきた人は、今まで生きてきた30年があるため、0歳の人の平均寿命よりも当然長くなります。また、平均余命は平均寿命によっても変動し、毎年変化するため注意が必要な点も覚えておきましょう。

 平均余命は簡易生命表から算出可能

平均余命は、年度や人によっても変動するものですが、決して難しいわけではなく、算出は厚生労働省が出している簡易生命表にて行います。この簡易生命表は昭和23年から毎年、推計による日本の人口と人口動態統計(人口の動向のこと)から作成されています。

つまり、労働喪失期間を割り出すためには、簡易生命表から平均余命を算出するということ。これにより、逸失利益が大きく変わることもあるため、損害賠償請求を検討されている方は、押さえておきたい知識と言えます。とはいえ、こうした煩雑な業務は専門家に依頼していれば、そのまま任せることが可能となっています。専門知識に自信が無い方は、専門家への相談を検討しましょう。

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