交通事故の影響でこれまで通りの自宅や自動車では不都合がある場合

      2017/10/26

後遺障害が残ってしまったため、今までの自宅では住めなくなってしまった場合、自動車に乗る際に改造が必要になってしまった場合などは、その購入費を請求することが可能です。

具体的な基準としては、家の出入り口やお風呂場、トイレなどの設置・改造にかかった費用、自動車の改造、ベッド・椅子などの購入費の実費分に相当する金額を請求できます。

また、設置改造だけでなく、引っ越しにかかる損害額も原則は含まれることになっています。

 家屋の改築について

特に重度の後遺障害が残ってしまった場合、障害者やお年寄り向けに構造されたバリアフリー設計の家屋に改築が必要になることもあります。もちろん、その他に必要となる家具などの備品も備え付けるとなれば購入費用がかかってしまいます。こうした家屋の改築、それに付随する備品の購入代金は、冒頭で触れたように実費分(相当分)の請求が可能です。

ただし、改築への必要性が本当にあるのか、過剰に費用がかかっていないか、そこに一緒に住むことになる家族が得る利益がどの程度かなど、損害額を算定する上での扱いは非常に難しいのが現実です。解決には専門家のサポートが必須と言えるでしょう。

 家屋の新築について

では、家屋を新築し、引っ越しをする場合はどうなのでしょうか?

単に家屋を改築しただけでは問題が解決しない場合、または、改築よりも新築の方が費用も節約できるなどの場合は、家屋の新築が適正となります。もちろん引っ越し費用も含まれます。

とはいえ、土地を同時に購入したとなれば、その土地は資産となって残ることになります。よって、どこまでを損害賠償として認めるかは非常に難しく、過去の裁判例を見ても金額算定の具体的な根拠を示してはいません。非常に取り扱いが難しい問題となっています。

上記のように、家屋の改築や新築、引っ越しには複雑な問題が絡んでくるため、必ず専門家にサポートしてもらい、適正な金額が支払われるように手続きを進めていきましょう。

 自動車の改造や購入費について

では、自動車の改造が必要になる場合、または、新しく購入する場合はどうでしょう?

この場合は、原則的に家屋の改築、新築と同様の考え方がなされています。乗降のために改造が必要であればその改造費用、新しく自動車を購入しなければならないのであれば、その購入費用の実費分が支払われることになっています。ただし、必要以上の改造や、高額な自動車の購入などを損害賠償として請求するのは現実的ではありません。

なお、自動車は1台だけではなく、将来的に必要になるものです。そこで、将来的な自動車の費用としては、1台の利用期間を10年にする例がもっとも多く用いられています。

いずれにせよ、専門家に相談するなどして、適正な金額にて支払いがなされるように調整していくのが最も賢明と言えるでしょう。

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