交通事故との因果関係の判断が非常に難しい「ヘルニア」

      2017/10/27

交通事故後にMRIを撮ってみると、ヘルニアと診断されることがあります。

よく椎間板ヘルニアと呼称されているのですが、ここで言う椎間板とは、椎骨(脊椎を分節する個々の骨のこと)と椎骨の間に挟まれ、正常な場合は、クッションの役割を果たし、衝撃から身を守ってくれています。この部分が交通事故によって、後遺障害が残ってしまうことがあるのです。

なお、首の場合を頸椎椎間板ヘルニアと言い、腰の場合を腰椎椎間板ヘルニアと言います。

交通事故との因果関係の判断が難しい

椎間板は、まだ年齢が若い場合、水分が多く弾力性が強いのですが、歳を重ねるとともに水分が失われていき、少しずつ硬くなっていきます。通常、椎間板が椎体からはみ出ることはありませんが、歳を重ねたことが原因となり、上下の圧力の違いによって一部がはみ出てきます。

このはみ出した状態をヘルニアというのですが、必ずしも交通事故によって生じたとは言い難く、もともとヘルニアだったが、痛みといった症状が出ていなかっただけと判断されてしまうこともあるのです。ヘルニアは、交通事故との因果関係の判断が非常に難しくなっている点に注意です。

ヘルニアの等級認定は単純ではない

よくあるヘルニアの等級認定は12級か14級となっています。特にMRIによる画像所見が見られた場合が12級、画像所見はなく神経学的な異常のみが見られた場合に14級が多いです。

とはいえ、現実にはこれほど単純な基準では括れません。上記で触れたように、単にヘルニアが発見されただけでは後遺障害認定されないこともありますし、ヘルニアといっても椎間板がはみ出ていることを言っているだけで、神経の圧迫による痛みがない限り障害ということもできません。

また、ヘルニアが原因で脊髄を圧迫しているといった状態であれば、12級ではなく9級や7級、本当に状態が悪ければ1級と認定されてもおかしくはありません。

このように、単にヘルニアといっても等級認定は様々となっていることをよく覚えておきましょう。

レントゲンやMRIで異常がなくても諦めない

医師がレントゲンやMRIをしても異常なしと診断しても、現実に症状が出ているのであれば諦めてはいけません。画像所見とはそう単純なものではないため、撮り方や設備の精度によっても検査結果が違ってくることがあります。一見すると異常がなさそうでも、本人が自己申告している以上、積極的に検査をしてくれる医師に診てもらうのが一番良いでしょう。

また、単なる腰痛や首痛と診断する医師もいるため、しっかり検査を行い、見落としがないか確認しない限り、椎間板ヘルニアが等級認定されることはないくらいに考えておくようにしましょう。

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