痛みを繰り返し持続させる「CRPS(複合性局所疼痛症候群)」

      2017/10/27

CRPSとは、複雑に症状が混ざり合い、最初に発生した部位を超えて痛みが広がる病状のことを言います。過去には、交感神経の関与が痛みを引き起こしていると考えられていたため、「RSD(反射性交感神経性ジストロフィー)」とも呼ばれていました。その他にも、カウザルギーと呼ばれていたこともあります。こういった疾患名は、医療の発展の中で移り変わっているのです。

現在のCRPSという疾患名が提唱されはじめた理由は、自律神経の薬やブロック注射といった治療でも痛みが取れない例があるとわかったためです。

CRPSってどんな症状?

では、CRPSについて具体的な症状についても見ていきましょう。

まず、正常な感覚器と感覚神経の場合、皮膚からの感覚は知覚神経を介し、後根神経節を経由し、脊髄(後角部分)へと至ります。当然ながら、交感神経も安定して発汗や血流を調整してくれます。しかし、交通事故などの外傷によって神経が傷つくと、後根神経節に対して影響を及ぼします。ここに障害が発生すると、本来発生しない受容体が活性化し、痛みの情報をどんどん脊髄へ送ってしまうのです。さらに、脊髄では違う神経とも活発に干渉し、単に皮膚を触っただけの刺激が激痛へと変わってしまうというわけです。

CRPSは痛みを繰り返し持続する

怪我といった外的な刺激が生じると、知覚神経が過敏になり、脊髄を介して脳へと痛みの信号を送ります。この際、刺激は運動神経や交感神経も活発化させ、発痛物質が作られます。その発痛物質がまた知覚神経を刺激することから、まさに痛みの悪循環が形成されてしまうのです。

これが断続的に生じることによって、CRPSは痛みを繰り返し、さらに持続させてしまいます。

CRPSの判断基準について

冒頭でも触れたCRPSの疾患名の変動のように、CRPSの判断基準は時間の経過を経て変わってきています。そして、現在(平成27年)では、以下の所見、若しくは自覚症状のうち2項目以上に該当することを主な基準に判断しています。

  • 皮膚・爪・毛のうち、いずれかに萎縮性変化
  • 間接稼働域に制限が出る
  • 痛みに過敏すぎる(持続的な不釣り合いな痛み)
  • 異常な発汗や浮腫が見られる

CRPSには兆候がある

CRPSを発見するためには、痛みや腫れ、関節の具合、皮膚の変色といった兆候を基準とします。さらに、時間が経過すると、痛みが強くなったり、発汗異常が見られたり、骨の萎縮が見られたり取った症状も出てきます。

時間経過後にこのような症状が見受けられれば、CRPSである可能性がありますし、間違いなく後遺障害があると言えるでしょう。まずは、医師の診断を煽ぎ、必要に応じて専門家に相談するなどして適正な等級認定を求めていくことをお勧めします。

 - 後遺障害の種類