食べ物がうまく飲み込めない! 後遺障害では「嚥下障害」にも要注意

   

交通事故の後遺障害の中に、「嚥下(えんげ)障害」と呼ばれる障害があります。嚥下障害は見落とされがちな後遺障害の1つとして有名で、症状としては飲み物や食べ物をうまく飲み込むことができなくなってしまうというものです。普段、どちらも意識せず、当たり前のように行ってはいますが、実は飲み込むという行動は見かけ以上に筋肉や神経が複雑に動いているのです。

飲み込む動作は非常に複雑

では、飲み込むという動作がどれほど複雑なのか下記にて順を追ってみておきましょう。

  • 舌を使い飲み物や食べ物を喉まで送る
  • 軟口蓋(なんこうがい)と喉頭蓋(こうとうがい)という期間が逆流や起動に落ちるのを防ぐ
  • 食道が開き飲み物や食べ物を胃へ送る

という3段階の動作を人間は無意識のうちに、そしてあっという間に行っているのです。

この動作の大半は、延髄にある嚥下中枢神経が反射的に行い、若くて健康であれば、誰でもできる動作となっています。稀に、たまたまタイミングが合わずにむせることもありますが、複雑な動作を行っているがゆえ、タイミングが合わなくなってしまうと言い換えることができます。

嚥下障害になるとたまたま失敗するのではない

上記にて、たまたまタイミングが合わずにむせる例を出していますが、これが嚥下障害になるとたまたま起きるわけではなくなります。というのも、嚥下障害が生じると飲み込む動作自体がうまくできなくなってしまい、誤飲を何度となく繰り返してしまうのです。

通常、嚥下障害はお年寄りに多く、老化によって生じることが多いのですが、実は交通事故によって引き起こされてしまうこともあります。交通事故が原因の嚥下障害は、頭蓋骨骨折や脳挫傷といった具合に、脳やその周辺の神経に深刻な損傷を受けた場合に生じ得ます。

なお、嚥下障害が生じるほどの損傷だった場合、他の部位にも大きな障害が出ることが多く、嚥下障害を早期に発見できないことがあります。症状固定とされてしまう前、そして、後遺障害の認定前には、必ず嚥下障害についての確認も忘れないようにしましょう。

嚥下障害の等級は様々

嚥下障害に独自の等級は存在していません。通常は、咀嚼(そしゃく)障害と言語障害と一緒に認定されます。等級分けとしては「口」の一部になっているというわけです。

等級分けに関しては、診断した医師によっても申請内容が変わってしまうこともあるため、納得できなかった場合は、他の医師や弁護士といった専門家に相談するなどして、正当な認定がされるように診断書の見直しを行っていきましょう。

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